友だちの力ってすばらしい
ダウン症の障害をもつ飛翔くんが府立高校に入学して、1カ月あまりたちました。
私は、ボランティアの「学習支援サポーター」(大阪府では、障害のある生徒への支援策として、学校支援人材バンク活用事業で学習支援サポーターや介助ボランティアを高校に配置する仕組みになっています)のひとりとして、週1回、高校におじゃましています。
最初は、飛翔くんとの距離のとり方をつかみかねているようだった高校の雰囲気も、少しずつ温かいものに変わってきていると感じます。
特にクラスメイトたちは、春の遠足行事を経た後、ことばでコミュニケーションをとるのが難しい飛翔くんに、表情やしぐさなど身体的言語を使って、ごく自然に語りかけるようになってきました。
先日の昼休みには、こんなことがありました。
教室のゴミ箱にゴミを捨てる時、飛翔くんは分別のしかたがよくわからなくて、燃えるゴミを燃えないゴミの方に捨ててしまいました。
正しい方に捨て直してもらおうと思って、私がいろいろと働きかけたのですが、どうしても動いてくれません。
そこを、ある女子生徒が飛翔くんの顔を見て、手を振って合図したところ、さっと立ち上がって捨て直しに行ったのです。
もう「学習支援サポーター」形無し、やっぱり友だちの力ってすばらしい。
こんなふれあいが経験できるのも、普通の高校でともに学んでいるからこそですね。