話題の本

枚方の「共に学び共に育つ教育」

2018年7月19日 (木)

地域でともに学び、ともに生きる「自閉症」の青年の日常を描いた小説『トミーの夕陽』が舞台化されます。

枚方自閉症児(者)親の会代表の鶴島緋沙子さんの小説『トミーの夕陽』(つげ書房新社刊)をご存じでしょうか。

鶴島さんは、「自閉症」という概念が日本に入ってきたころの半世紀あまり前から、「自閉症」の息子さんとともに、障害があっても地域であたりまえに暮らす生き方を切りひらいてこられました。

『トミーの夕陽』は、そのご自身の体験を下敷きにして書かれた小説で、いろんな人たちとの豊かな関わりの中で生きる「自閉症」の青年の日常を描いています。枚方市の小中学校における草創期の「ともに学び、ともに育つ」教育のエピソードも登場します。

その『トミーの夕陽』が、関西芸術座で舞台化されることになったというお知らせをいただきましたので、ご案内します。

以下、関西芸術座のウェブサイトより。チケットの予約方法など詳しくは、ウェブサイトをご覧ください。 → http://kangei.main.jp/stage/newstage.html#p251

公演No.251 トミーの夕陽 

-つげ書房新社刊-

◆芸術文化振興基金助成事業
◆大阪市助成公演

大きなお陽様は、ゆっくり落ちていく。
五才のあんたは泣いてるカーサンの手を振りほどいてそう言ったのよね、トミー。

柏木亜紗子は息子・富美郎(トミー)と二人暮らしである。
夫が交通事故で亡くなった時、トミーはまだ5才だった。
トミーは自閉症。23才になった今も会話はオウム返しだし、あらゆる事にこだわりがあり、その手順が変わると激しく混乱しパニックになったりもする。
奇矯な行動にも映るその振る舞いは世間からの誤解や中傷を生んだりもした。
トミーが大怪我をして入院した時も、同室の患者たちとの間に色んなトラブルが生じるのだが…。

1998年公開、山田洋次監督作品「学校Ⅲ」の原作ともなった「トミーの夕陽」を舞台化。
寄り添い生きる母と息子、見守り包み込む人々との温もりとペーソスに溢れたものがたり―――

【会場】 ABCホール

【日時】 2018年 9月7日(金)19:00
          8日(土)13:00/17:00
                     9日(日)11:00/15:00

【料金】 一般:3,500円
           シニア(70歳以上)・学生・障がい者:3,000円

2012年7月 6日 (金)

枚方市で、通学支援ガイドヘルパー制度が始まります

大阪府枚方市で、障害のある子どもの地域の小・中学校、高校、支援学校(通学バスのバス停まで)への通学を支援するガイドヘルパーの制度が始まります。

(以下、枚方市発行のプレスリリースより転載)
※下記にあるPDFファイルからテキスト化しましたhttp://www.city.hirakata.osaka.jp/uploaded/attachment/25302.pdf
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平成24 年(2012 年)6月5日

障害児通学支援制度の創設について

 枚方市では、新たに市独自の事業として、一人での通学が困難な児童・生徒を対象に、通学ガイドヘルパーを派遣して、当該児童・生徒の自宅と学校間の往復等、通学のために必要な支援を行う。平成24 年10 月から実施予定。
 これは、一人での通学が困難で有償ボランティア等を活用していた障害がある子どもを持つ保護者から、以前より要望が多く寄せられていたもので、教育委員会との調整の上実現したもの。

1.利用対象者
 次の①、②両方の要件に該当する市内在住児童・生徒
① 次のいずれかに該当すること
  イ 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳のいずれかを所持しているもの
  ロ 児童相談所若しくは精神保健指定医により知的障害があると判定されているもの
  ハ 発達障害がある旨の医師の診断書を有しているもの
② 小学校、中学校、支援学校、高等学校に在籍し、保護者の就労や病気療養などのやむを得ない理由で、長期に通学困難な状況であるとその校長が認めること

2.事業形態
 地域生活支援事業の移動支援事業と同様に位置付け、新たな市の施策として現移動支援事業の仕組みを活用し、既に市内で移動支援事業を営んでいる事業者や、障害のある児童・生徒に対する支援実績のあるNPO法人等を対象として「通学支援事業」を委託する。

3.事業者報酬額
(所要時間)          (事業者報酬の額)
開始から1時間まで      1,600 円

1時間超、15 分までごとに  400 円加算

4.利用者負担
 利用者負担は、事業者報酬額の1割。ただし、利用者負担が過大とならないよう、保護者の市民税課税状況(18 歳以上は本人)に応じて、1カ月あたりの上限額を設ける。

(所得区分)     (負担上限額(月額))
生活保護・非課税  0 円/月
課税          2,000 円/月

5.利用者数(見込み)
 市立小中学校、寝屋川支援学校、交野支援学校及び交野支援学校四條畷校に対する調査により平成24 年度の利用者数を約100 人、利用時間を約8,000 時間と見込んでいる。
 ※事業費1284 万円【当初予算】

6.実施時期
 
平成24 年10 月からのヘルパー派遣を予定

7.府内の状況
① 原則的に移動支援事業の利用は不可だが、親の病気等の場合、特例的に期間限定で利用を認めている市・町や、移動支援事業の支給時間内での利用を認めている市もある。
② 移動支援事業以外の制度で対応している市・町
富田林市:障害児(者)ライフサポート推進事業(事業を居宅介護事業所に委託して、通学・通所の支援を実施)
島本町:通学・通所支援者の派遣事業(移動支援事業ヘルパーを活用)

8.その他
 通学支援事業に従事可能な通学ガイドヘルパーの養成研修を7月下旬に予定している。

<担当課>福祉部障害福祉室電話072-841-1221 代
-------------------------------------
(転載ここまで)

そして、10月からの制度実施に向けて、これから、通学ガイドヘルパーの養成研修が行われます。障害のある子どもの保護者から、こんな声。「地域の方、学生さんとか、定年退職後の方も、ぜひサポーターになっていただきたいです」。

以下が案内チラシです。応募しめきりは、7月13日(金)必着。

※チラシのPDFファイルは、こちら

Hirakataguide1

Hirakataguide2

(上のチラシとは文面が異なりますが、以下、枚方市のホームページから転載)
http://www.city.hirakata.osaka.jp/soshiki/sh-fukushi/tuugakyugaidoherupaayouseikennsyuu.html
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枚方市障害児通学ガイドヘルパー養成研修

掲載日:2012年6月25日更新

ひとりでの通学が困難で、保護者が就労や疾病等の理由により、通学に関する支援を受けることが困難な障害のある児童、生徒に対し、通学ガイドヘルパーを派遣し、通学を安全に支援する「障害児通学支援事業」に通学ヘルパーとして従事していただくための、養成研修を開催します。この機会に養成研修に参加して、障害のある児童、生徒の通学を支援しませんか?

※枚方市実施の障害児通学支援事業のみ有効な研修となります。

日時
7月25日(水曜日)午前10時の部(午前10時00分~午後1時00分)
7月25日(水曜日)午後2時の部(午後2時00分~午後5時00分)
7月30日(月曜日)午前10時の部(午前10時00分~午後1時00分)
7月30日(月曜日)午後2時の部(午後2時00分~午後5時00分)
※同じ講義内容で4回開催します。

場所
ラポールひらかた 4階 大研修室

対象
今後、本市が委託する障害児通学支援事業実施事業所に登録し、従事(有償)できる方。

※すでに枚方市移動支援事業に従事可能な資格を所持されている方は、その資格をもって、枚方市障害児通学支援事業に従事可能です。

参加費
無料

申し込み
往復はがきに以下の必要事項を記入し、〒573-0011中宮山戸町10-12-105パーソナルサポートひらかたへ。7月13日(金曜日)必着。募集定員は、各回80人。応募多数の場合は抽選。複数日程の申し込み不可。

●はがきに記載する必要事項
(1)受講希望日時 (2)氏名(ふりがな) (3)生年月日、年齢 (4)住所 (5)電話番号、ファクス番号、携帯電話番号 (6)電子メールアドレス(ある場合) (7)勤務先または学校名 (8)ヘルパー資格の有無(有の場合は資格の内容) (9)受講動機

このページに関するお問い合わせ先
障害福祉室
〒573-8666 枚方市大垣内町2丁目1番20号 枚方市役所別館1階
電子メール:shogaif@city.hirakata.osaka.jp
内線3265、3287、3338
Tel:072-841-1221(代)
Fax:072-841-5123

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(転載ここまで)

2011年10月 2日 (日)

人工呼吸器ユーザーの立場から~『枚方の「共に学び共に育つ」教育は今』連載第12回

私が『枚方の「共に学び共に育つ」教育は今』という連載をさせていただいている、大阪府枚方市の地域密着型情報誌『LIP(りっぷ)』の最新号が出ました。

今回は「人工呼吸器ユーザーの立場から」として、今、交野支援学校小学部の6年生で、来春、地域の中学へ行くか、支援学校中学部に行くか、迷っているという新居優太郎くんとお母さんにお話をうかがいました。

Lip102p_2 

そのほか、今号には、子どもさんがこの春、府立高校に合格した豊髙明枝さんによる『重度の療育手帳を持つ息子、高校受験に挑戦しました』の連載も掲載されています。

枚方市の公共機関、各種施設、商店、飲食店などで無料配布されているほか、ネット上で下記からも読めます。みなさま、どうぞお読みください。

LIP 2011年10月号
http://love-dugong.net/lip/201110/

Lip101p_2 

<全体の内容>
■いろんな人が出入りして楽しんでくれる場所に~苺のいえ、オープン♪
■[枚方の「共に学び共に育つ」教育は今 (12)]
 人工呼吸器ユーザーの立場から「地域の中学か、支援学校か、悩んでいます」
■重度の療育手帳を持つ息子、高校受験に挑戦しました♪ (5)
■[LIPな人々 ななにんめ]デジタルの時代に、毎号、古典技です^^;
■[連載エッセイ かおりのひとりごと]「まどわない」♪
■[ブログ連動連載 言いたい放題!アッキー28 号]
 「息子のイタズラ、危険行為に対して、今後の見通し」
■イベント紹介
■編集局より/LIP配布場所/会計報告

2011年8月14日 (日)

「地域の学校、支援学校、どちらを選んでも…」~『枚方の「共に学び共に育つ」教育は今』連載第11回

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私が『枚方の「共に学ぶ共に育つ」教育は今」という連載をさせていただいている、大阪府枚方市の地域密着型情報紙『LIP(リップ)』の最新8月号が出ました。

今回の記事では、前回に引き続き、枚方市で支援学校(養護学校)の建設運動をされている人たちの思いを紹介しています。

お話を聴いて感じたのは、今、障害のある子どもは、地域の学校でも支援学校でも、どこに行っても、安心して学べる環境がなかなかないという現状です。それは、障害のある子どもだけでなく、すべての子どもについて言えることなのではないでしょうか。

本紙は、枚方市の公共機関、各種施設、商店、飲食店などで無料配布されているほか、ネット上で下記からも読めます。連載前回(http://love-dugong.net/lip/201106/LIP71-201106-all-004.html)とあわせて、どうぞお読みください。

『LIP』 2011年8月号
http://love-dugong.net/lip/201108/

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(全体の内容)
・うちのともくん(4)
・枚方の「共に学び共に育つ」教育は今 (11)
・「月桃(げっとう)の花」歌舞団 「命どぅ宝」の心を広げようと結成
・ 重度の療育手帳を持つ息子、高校受験に挑戦しました♪ (3)
・LIPな人々 ごにんめ
・[連載エッセイ かおりのひとりごと]「言わない」♪
・[ブログ連動連載 言いたい放題!アッキー28 号]「祝♪ブログ開設6周年!」
・ イベント紹介
・ 編集局より/LIP配布場所/会計報告

2011年6月12日 (日)

支援学校を求める人たちの思い~『「枚方の「共に学び共に育つ」教育は今』連載第10回

いろいろとバタバタしていて、新しい記事が書けていませんでしたが、ぼちぼち更新していきます。

私が『枚方の「共に学び共に育つ」教育は今』という連載をさせていただいている、大阪府枚方市の地域密着型情報紙『LIP』の最新号が出ましたので、宣伝です。

枚方市内を中心に、公共機関、各種施設、飲食店、商店などで無料配布されているほか、下記ウェブサイトからPDFファイルで読めます。
http://love-dugong.net/lip/201106/

今回の連載では、特別支援学校(養護学校)を求める人たちの思いを聴いてみようと、「北河内の特別支援教育を発展させ、枚方の支援学校づくりをすすめる実行委員会」で運動を続けておられる保護者の方お二人にお話をうかがいました。

その他、障害のある子どもの教育に関して、下記の記事も載っています。みなさま、ぜひお読みください。

・ 重度の療育手帳を持つ息子、高校受験に挑戦しました♪ (1)
・ 「障害のある子どもの小学校入学ガイドQ&A」ができました♪

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2011年3月28日 (月)

人間は、知り合っていくのがおもしろい~「枚方の『共に学び共に育つ』教育は今」連載第9回

私が「枚方の『共に学び共に育つ』教育は今」という連載を隔月でさせていただいている、地域密着型情報誌『LIP』の最新号が出ました。

連載の今回は─。

知的障害のある娘さんと21年間、共に歩み、その一方で、NPO法人りりあんの代表として「語る会」「りりあんカフェ」など、多様な人たちが出会い、共に生きる場を地域に広げてこられた多田頼子さんにお話をうかがっています。

みなさま、どうぞお読みください。下記、編集担当者からのメールです。

----------------------------
☆LIP4月号、完成しましたぁ。☆

今日、印刷まで終了したので、今日以降、設置協力場所に徐々に配布されて
いきます。

4月号は、こちらからも読めるようにしてあります。
 
http://love-dugong.net/lip/201104/

下記のような内容です。
■[まんが]「うちのともくん②」♪
■[上映会報告]「香里団地に“爆弾”工場があったの?」♪
■[団体紹介]「カフェ放送てれれ」♪

■[枚方の「共に学び共に育つ」教育は今 (9)]
  人間は知り合っていくのがおもしろい♪
■[LIPな人々 ふたりめ] 「はじめまして、落合正弥です」
■ 2010 年度LIP活動報告
■[ブログ連動連載 言いたい放題!アッキー28 号]「合格発表!」♪
■ イベント情報
■ 編集局より/LIP配布場所/会計報告

ぜひお読みくださいませ。

☆感想を教えてもらったらうれしいです。
☆配布ボランティア大募集中です♪ 問い合わせ下さい。
★有償広告大募集 名刺サイズ1口1000円
☆応援団も大募集します♪


では(^^)/♪
Lip20114

2010年10月20日 (水)

やんちゃな素材ほど思い入れが深い

P1070389

かつて大阪府枚方市で「共に学び共に育つ教育」に取り組まれた教師のひとり、西岡陽子さんが、グループ展「MARBRE’10展」に作品を出展されているというので、行ってきました。

私が市民情報紙『LIP』で、西岡さんに取材させていただいた記事はこちらです。

西岡さんの出展作品は、『お月さま こんばんは』と題する染織創作。

基本的に藍染めなのですが、藍だけの色ではありません。まず、さまざまな色に染めた布を細く裂いて織りあわせて、多色の布をつくる。その上からさらに藍で染めているため、藍のバックにいろんな色が見え隠れして、複雑な色あいをかもしだしています。

「ただのきれいな藍ではなく、たくさんの色が積み重なった深みのある藍を表現したかった」と、西岡さんは言われていました。

そのこだわりに、障害のある子もない子も、さまざまな個性をもつ子どもがいるクラスで、みんなが豊かに学びあえる授業を追求してこられた姿勢が重なってみえます。

西岡さんによると、染織は、いくら予想してもけっして予想どおりにはいかず、思わぬところから、いい表現が生まれたりするそうです。

「布はなかなか言うことをきいてくれませんね。でも、やんちゃな素材ほど思い入れが深いんですよ」。それを聞いて、ああ、やっぱり、この人は教師だなぁと思ったのでした。

-------------------------------------------------------------
KUAD/京都造形芸術大学 通信教育部卒業生(洋画・日本画・染織・陶芸)
MARBRE’10展

・兵庫県立美術館 原田の森ギャラリー 東館1・2階
(阪急王子公園駅から西へ徒歩約6分 JR灘駅から北西へ徒歩約10分)

・2010.10.19(火)-24(日) 10:00-18:00
(初日は13:00-18:00 最終日は10:00-16:00)

2010年10月 1日 (金)

『みんながどれだけ豊かに学びあえるかが大切』~枚方の「共に学び共に育つ」教育は今・連載第7回

大阪府枚方市の「共に学び共に育つ」教育のなりたちを追いかけている私の連載、最新の掲載号が発行されましたので、どうぞお読みください。

今回は、障害のある子もない子も、みんながいきいきできる授業づくりに取り組んでこられた、西岡陽子さん(元小学校教師)にお話をうかがいました。

Lip10

(以下、編集担当のわたなべさんのメールから引用。)

LIP編集局、わたなべです。(一斉同報にて失礼します。転載歓迎。)

☆LIP10月号、完成しましたぁ。☆

今日、印刷まで終了したので、今日以降、設置協力場所に徐々に配布されていきます。

10月号は、こちらからも読めるようにしてあります。

http://love-dugong.net/lip/201010/

下記のような内容です。
■[枚方の「共に学び共に育つ」教育は今 (7)]
  「みんながどれだけ豊かに学びあえるかが大切♪」

■[自然体験プログラム]
  「西粟倉・森の学校 本物の自然を体験♪」
■[国際交流] 行った! 見た! 触れてきた!?
  自閉症の子連れ♪ ロンドン視察ツアーのご報告〈2〉♪
■スペシャルオリンピックス2010大阪 まであと1ヶ月♪

■耳寄り情報 サントリービール工場見学♪
■イベント/サークル情報
■ 編集局より/LIP配布場所/会計報告

ぜひお読みくださいませ。

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■ 郵便振替口座 00920-8-120259(LIP編集局)


では(^^)/♪

(引用終わり)

西岡さんが追求したのは、障害のある子だけがプラスを得るのではなく、ほかの子も、クラスのみんなが豊かに学びあえる授業です。それを、“重度”といわれる子どもがいる普通学級のなかで実践してこられました。

よく、障害のある子もない子もともに学ぶ「インクルーシブ教育」は、海外では進んでいて、日本は遅れているといわれたりします。制度の面では、いまだに分離教育が原則になっていますから、確かにそうなのでしょう。

しかし、学校現場における教育実践の面では、世界的にみても先進的なインクルーシブ教育がすでに豊富に行われてきているというのが、私の実感です。

枚方市では、そうした実践を、障害の専門家ではなく、ごく普通の教師たちが、学校のなかで話しあったり、教育研究会で学びあい、高めあうなかで作りだしてきました。

今こそ、日本における「共に学び共に育つ」教育の価値を見つめ直してみたい─。研究者や運動家の間では知られていても、一般にはほとんど知られていない教師たちの地道な取り組みを、私は取材して世に発信していきたいと考えています。

西岡さんの実践については、連載では紙数の関係でほんの一端しかふれられなかったのですが、下記の本に詳しいので、関心のある方はお読みになってください(絶版になっていて、中古でないと入手できないものもあります)。

障害児とともに学ぶ―子どものこころが見えるとき (三一新書)

心をひらく美術教育

表現者として育つ (シリーズ学びと文化)

2010年8月10日 (火)

『枚方の「共に学び共に育つ」教育は今 (6)』と『自閉症の子連れ ロンドン視察ツアーのご報告〈1〉』

最近、若い友人に誘われて「GREE」というソーシャルネットワーキングサービスに入会したものの、使いかたが全くわかりません。

このブログの読者という方に、そこの掲示板にコメントをいただいたのですが、どう反応したらいいのかわからず、ごめんなさい。この場を借りておわびします。

さて、大阪府枚方市の「共に学び共に育つ教育」のなりたちを追いかけている私の連載、最新の掲載号が発行されましたので、ご紹介します。

今回は、1961年、枚方市の小学校に初めてつくられた養護学級(今でいう「特別支援学級」)で担任をされていた谷崎牧人さんにお話をうかがいました。

また同じ号でぜひ読んでいただきたいのが、自閉症の子どもさんの母親でもある市民ライター、とよたかあきえさんが書かれたイギリス・ロンドン視察ツアーの報告。

障害のある子どもにかかわる現地の2つの組織、「インクルーシブ教育連合」(日本の「障害児を普通学校へ・全国連絡会」みたいな組織のようです)と「障害を持つ子のための協議会」の訪問記です。

研究者によるレポートとはちがい、自ら障害のある子どもの保護者という立場から、イギリスの保護者と交歓しての心あたたまる報告になっています。

よく、世界ではインクルーシブ教育があたりえまになっていると言われますが、これを読んで、まだまだけっしてあたりまえになっているわけではなく、市民によって不断の努力が続けられていることがわかりました。

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(以下、編集担当者のメールから。)

☆LIP8月号、完成しましたぁ。☆

本日、印刷まで終了したので、今日以降、設置協力場所に徐々に配布されていきます。

8月号は、こちらからも読めるようにしてあります。

http://love-dugong.net/lip/201008/

下記のような内容です。
■[枚方の「共に学び共に育つ」教育は今 (6)]「たくさんの子の力を合わせてこそ♪」
■[サークル紹介]「とれぶde畑 つちのこ♪」
■[国際交流] 行った! 見た! 触れてきた!?
  自閉症の子連れ♪ ロンドン視察ツアーのご報告〈1〉♪

■[団体紹介] 「NPO法人ハートネット」が、一軒家になりました♪
■[連載コラム] かおりのひとりごと♪ 「没頭力」
■スペシャルオリンピックス2010 大阪 まであと3ヶ月♪
■イベント/サークル情報
■ 編集局より/LIP配布場所/会計報告

ぜひお読みくださいませ。


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郵便振替は、ゆうちょ銀行の口座を持っていたら、ATMで通帳から振り込むと今のと
ころ振込料無料のようです。

2010年6月 2日 (水)

『枚方の「共に学び共に育つ」教育は今』 連載第5回

大阪府枚方市の「共に学び共に育つ教育」のなりたちを追う連載を、市民発情報紙『LIP』紙上でさせていただいています。

最新号が発行されましたので、どうぞ下記からお読みください。

障害のある子どもが校区の学校に通う例がほとんどなかった1960~70年代から、校区の小中学校、大阪府立高校と普通学校に通い続けた鶴島芳樹さんのエピソードを、前回に引き続いて紹介しています。

ご存じの方も多いと思いますが、鶴島さんは、山田洋次監督の映画『学校Ⅲ』の“トミー”のモデルになった方です。

今回は、鶴島さんを小中学校で担任された方々に、当時の様子や思いをおうかがいしました。

紙数の関係で記事には書けなかったのですが、一人の方が言われた、「鶴島くんを中心にしたクラスづくりをするなかで、かえって他の子にも目が行き届くようになった」というお話も印象的でした。

-----------------------------
☆LIP6月号、完成しましたぁ。☆

本日、印刷まで終了したので、今日以降、設置協力場所に徐々に
配布されていきます。

6月号は、こちらからも読めるようにしてあります。

http://love-dugong.net/lip/201006/

下記のような内容です。
■[サークル紹介] 「とれぶカフェ」♪

■[枚方の「共に学び共に育つ」教育は今 (5)]「いっしょに生活するなかでわかりあう♪」
■[簡単クッキング] 鶏の酒煮♪
■[団体紹介] スペシャルオリンピックス2010大阪♪
■[耳寄り情報] JR一筆書き♪
■[連載コラム] かおりのひとりごと♪ 「アウトレット」
■[ブログ連動連載 言いたい放題!アッキー28号]「中三、中間テスト初日!」
■  イベント/サークル情報
■  編集局より/LIP配布場所/会計報告


ぜひお読みくださいませ。

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