梅田和子の著作や発言を集めた本『街かどで さりげなく――梅田和子ごちゃまぜ論』が、できました!
2024年7月に他界した梅田和子さんの遺稿集がこのたび発刊されましたので、お知らせします。
以下、梅田和子著作集編集委員会からの案内文です。
高槻自閉症児親の会を全国に先がけて立ち上げ、長年のあいだ先頭にたって活動してきた梅田和子さんの著作や発言が、一冊の本(A5判 344ページ)になりました。
重度の障がいをもつ子どもは就学猶予・就学免除があたりまえとされていた時代に、彼女はたった一人でかけあって、自閉症の息子・洋一を校区の小学校の普通学級に入学させました。1967年のことです。子どもと共に母親も6年間通学するうちに、子どもたちと仲よくなり、その父母たち・学校の先生たちとも話し込んで、みんなを味方につけてしまったといいます。
そして、障がい児の高校入学運動を教職員組合に働きかけて共に推し進めたこともあって、高槻の教職員の意識改革に大きな影響を及ぼし、高槻では当時、障がい児を普通学級に受入れて共に学ぶという先進的な取り組みが全市的に行われることにもなったのです。
義務教育を終えた後も、障がい者として一般社会から隔てられることを拒否し、街かどでさりげなく生きる道を模索して、無店舗の書店を開業し、親子で市内を走り回って注文の本を届けたり、教育関係の集会に出店したりして働いてきました。2024年7月に93歳で永眠しましたが、障がい者が街から排除されることなく、人々の中であたりまえに暮らしていける社会をめざして、笑顔でたたかい続けた生涯でした。
厳しい発言・主張ばかりでなく、本書には、息子・洋一の幼かったころに綴られた手記や、洋一の絵や言葉を通しての親子の心の交流のようす、そして「五行歌」という形に結晶された日々の想いなど、ゆたかな人間性をうかがえる文章も収められています。また、女学生時代の勤労動員で働かされた軍の施設での特異な体験を詳細に語る貴重な証言も収められています。
多くの方々に読んでいただき、この人のみごとな生き方を通して、今後の学校教育のあり方や、障がいのある人もない人も共に生き生きと暮らす社会のあり方を考える手がかりにしていただければ幸いです。
梅田和子著作集編集委員会
1冊2000円にてお頒けいたします。入手ご希望のかたは、下記アドレスまでご住所・お名前・冊数をお知らせ願います。
連絡先:chiezou0018@gmail.com(@を半角に変えてください)
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