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2018年8月14日 (火)

「学力テストの成績を先生の給与や学校予算に反映させる!?」~大阪市長の意向に対して、障害のある子どもの教育の観点から意見を言います。

いまChange.orgで呼びかけられているキャンペーン「大阪市は学力テストの結果をボーナス/学校予算に反映する方針を撤回してください」に賛同しました。

賛同するにあたって、フェイスブックに投稿した私の意見を以下に記しておきます。

***********

今回の大阪市長の意向には、いろんな観点からの批判が考えられますが、私は、ライターとして取材を続けている、障害のある子どもの教育の観点から意見を言いたいと思います。

大阪市の小・中学校では、さまざまな障害のある子どもたちが、障害のない子どもたちといっしょに学んでいます。

障害のある子どもたちは、その障害ゆえに、学力テストで点数をとるのが難しい子が多いです。また、そもそも、学力テストの対象から外されている場合もあります。

学力テストの成績をものさしにして先生や学校を評価するということは、そうした点数をとれない子どもたちに対する教育の取り組みに大きな価値を認めないということになると思います。

それ、おかしいんじゃないですか?

障害のある子どもたちは、学力テストで点数をとるのは難しいけれど、学校教育の中でいろんな可能性を発揮し、周りの人たちと関わって生きていく力を育んでいます。これは、先生たちの教育の取り組みとして評価されるべきことではないのでしょうか。

そして、障害のある子どもとない子どもがともに過ごすことで、子どもたちは、それぞれできないことはおたがい支え合えばいいということや、人は一人ひとりちがっているのがあたりまえで、知恵を出して工夫をすれば、ともに豊かに暮らしていけるということを学んでいます。

こうしたことこそが、これからのインクルーシブ社会を生きていくうえで大切な「学力」ではないでしょうか。それは、障害のある子どもも地域の学校であたりまえに学んでいる大阪市だからこそ営める教育のありかたで、市長には、学力テストの成績だけを見るのではなく、この教育の価値を大切にしてほしいと思うのです。

一方、今回の市長の意向を「優秀な教員が大阪から逃げる」という言いかたで批判することには、私自身は違和感があります。「優秀」「優秀でない」というものさしで人を格付けしようとする思想を超えなければいけないと思っているからです。

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