話題の本

« 2016年3月 | トップページ | 2016年5月 »

2016年4月

2016年4月12日 (火)

インクルネットほっかいどうからの「高校入試定員内不合格に対する緊急抗議声明」

北海道で、障害のある生徒が、受験した高校が定員割れしているのにもかかわらず、1人だけ不合格とされるという事態が起こりました。それに対してインクルネットほっかいどうが発表した緊急抗議声明を以下、掲載します。

高校入試定員内不合格に対する緊急抗議声明

私たちインクルネットほっかいどうは、「障害」のある人もない人も分け隔てなく地域で共に学び共に育つ生活をすることができる共生社会の実現に向けて、日本が批准した国連「障害者の権利条約」で規定された同じ場で共に学ぶインクルーシブ教育を実現することを目的に障害当事者や家族、NPO法人などで構成される市民団体です。

この度、北海道札幌南高等学校定時制の入試面接の2次募集を病院内受験した「障害」のあるAさんが定員内不合格となりました。2次募集定員18人、受験者は9人で合格者8人、「障害」のあるAさんだけが不合格となったものです。その後救済措置として、2回目、3回目の面接を行ったものの不合格とし、入学の門を閉ざしました。

本年、1月8日に私たちが北海道教育委員会に対して要請行動を行った際、道教委担当課は「定員内不合格はださない」と明言しました。にもかかわらず、定員内不合格を容認したことは、無責任発言であり自ら信用を失墜させるものです。

4月1日に施行された「障害者差別解消法」は、「障害」を理由とした不当な差別的取扱いを禁止し、合理的配慮の不提供を差別と規定し、学校を含め行政機関には義務付けられました。

定員を割っているにもかかわらず、「障害」のあるAさんだけを不合格としたことは、「障害」を理由とした不当な差別的取扱に当たります。また受験に際して、本人・保護者が介助者の同席という合理的配慮を求めましたが、札幌南高等学校は「他の受験生との公平性を欠く」として拒否し代替案は提示せず、札幌南高等学校及び道教委は配慮には程遠い極めて不十分な対応しかしませんでした。これは「障害者差別解消法」に規定されている合理的配慮の提供を正当な理由もなしに拒否したものと言わざるを得ません。また「他の受験生との公平性」とは具体的に何がどのように公平性を欠くのかはなはだ疑問です。さらには救済措置と称して2回もの面接を行い、何度も本人・保護者に期待を持たせた上で不合格としたことは、むしろ行政の口実づくりのための措置であり、受験者の人としての尊厳を無視し基本的人権を蔑ろにするものです。これらは障害当事者に対する明らかな差別であり、関係諸法に抵触するものです。

全国各地では、「障害者差別解消法」施行を祝い、パレードや集会が開催されています。日本で初めて障害者に対しての差別をなくそうという法律が施行された最中において、Aさんは、15歳の春を否定されました。また全国で2番目に成立した、障害者の権利や暮らしやすい地域づくりを行うとした誇るべき「北海道障がい者条例」のある北海道の汚点となるものです。

「障害」を理由に差別し不合格としたことの重大性をかんがみ、北海道札幌南高等学校と定員内不合格を容認した設置責任者であり服務監督責任者である北海道教育委員会に対して断固抗議します。

この「障害」のあるAさんに対する定員内不合格は、Aさん一人の問題ではなく、すべての障害者に向けられた差別問題であり、全国的にも大きな反響が予想されるものです。こうした不当な差別に対して私たちは重大な決意をもって抗議行動を行うとともに、Aさんへの謝罪と今回の入学試験の不合格の撤回を求めます。

2016年4月11日
                          インクルネットほっかいどう
                          代表 山 崎  恵

« 2016年3月 | トップページ | 2016年5月 »

フォト

もうひとつのブログもご覧ください!

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31