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2012年4月

2012年4月28日 (土)

6/16(土)『障害をもつ子どもの自立に向けて~「地域」で暮らし続けるために~』のご案内

大阪市旭区の「NPO法人 地域生活サポートネット ほうぷ」が行う『障害をもつ子どもの自立に向けて~「地域」で暮らし続けるために~』(6月16日(土)、大阪市立城北市民学習センター講堂)のチラシをいただきましたので、掲載します。

定員50名、要申込です。申込方法など詳しくは、チラシをご覧ください。

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2012年4月24日 (火)

松森俊尚さんの著書『餓鬼者─共に学び、共に生きる子どもたち』出版

「知的障害者を普通高校へ北河内連絡会」の事務局であり、寝屋川市の小学校教員として、「共に学び、共に生きる教育」の実践を続けてこられた松森俊尚さんの著書が出版されましたので、紹介します。

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『餓鬼者(がきもん)―共に学び、共に生きる子どもたち 』
松森 俊尚 著
生活書院 2012年3月刊

以下、出版元の生活書院のホームページから転載。http://www.seikatsushoin.com/bk/089%20gakimon.html

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 日本の民衆史は、ときにニガニガしさを込め、ときにこよなく愛情を注ぎながら、子どもを「餓鬼」と呼びならわしてきた。わがもの顔に走り回るしたたかな姿が思い浮かぶ。
 今学校から「餓鬼」が消されようとしている。「餓鬼」と呼ぶ風土も喪われようとしている。子どもたちと共に、飢え、渇き、求め続ける餓鬼道に、スクラム組んで居すわり続けたいと願わずにおれない。(本書より)

 子どもは子どもたちの中で育ち合うものであり、教育という営みは関わり合いの中で行われるものだという確信のもと、「教育とはいったい何か」「私たちが求める学力とは」という愚直なまでのテーマをかざして、故・松下竜一さん主宰の「草の根通信」に書き継がれた、著者渾身の現場からの教育論!

[推薦の言葉]  5年半で教師をやめた私は、教育について語るのが苦手である。苦手どころか、それを批評することを意識的に避けてきた。しかし天国に行ってしまった松下竜一さんに頼まれた思いで、この本を手にして、マチガイから逃げず、マチガイに学ぶ著者の姿勢に共感した。ここにしか、教育を解放する、いや、子どもをはじけさせる道はないのだろう。教育パパや教育ママにこそ読んでほしい。    佐高 信(評論家)

  これこそインクルーシブ教育の実践。学校教育は無難に予定調和になりがち。松森先生に出会い、子どもたちが自己を問い、他者と向き合い、この社会に鋭く異議申し立てをする。インクルージョンを目指す人間には「赤裸々性」が不可欠ということか。    堀 智晴(大阪市立大学教員)
 

【目次】

まえがき──魂のバトンリレー

第1章 子どもの物語
         しんぺいくん
         生活者
         AKIE
         Nくんという人(ヤツ)
         帰ってきた闘士

第2章 学力というものをめぐって
         カオルくん
         マサトくん
         マサトの姉・ミサコのこと
         サヨ──友だちのいる風景 

第3章 子どもたちとつくる授業
         わたしたちのまちをきれいにしたい
         デリエーリ
         算数の実験
         たかが習字、されど書道=書の道
         ヒロシマ学習の今どき
         ふしぎの心
         追求する

第4章 子どもたちは、今
         学級崩壊
         「恐るべき子どもたち」
         宇宙人の聖書
         ポケモンカード
         切り裂かれたノート

第5章 状況をつくりだす子どもたち
         木作り
         学校は本当におもしろいところか!?
         学校に泊まろう!
         学校総合“FRIENDSフェスタ~友だちになろう~”

あとがき──日本の頑迷なる能力主義神話は乗り越えられるか

2012年4月22日 (日)

【新聞記事紹介】326グラムの生未ちゃん、小学生に

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大阪府松原市の子どもさんが地域の小学校に就学したことが、朝日新聞(2012年4月19日、大阪本社版夕刊)で報道されていましたので、紹介します。

以下、朝日新聞デジタルから転載。無料では、途中までしか読めません。http://www.asahi.com/health/news/OSK201204190044.html
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2012年4月19日17時30分

326グラムの生未ちゃん、小学生に 歩行器で鬼ごっこ

 体重326グラムで生まれた大阪府松原市の吉岡生未(いくみ)ちゃん(6)がこの春、市立松原東小学校に入学した。350ミリリットルのペットボトルより軽かった。生き延びるのは奇跡と言われながら、一日一日、少しずつ成長を続けてきた。いま身長100センチ、体重14キロ。ひときわ小さな体で、新たな明日へ踏み出した。

 所属は1年1組。知的には1歳児ぐらいで、自立歩行も10歩でよろけてしまう。それでも入学直後、25人のクラスメートと鬼ごっこをした。歩行器を使って体育館をシャーッと走り抜ける。勢い余ってひっくり返っても泣かなかった。特別支援学級の松熊康代先生は「安心して助けを待っていた。周囲を
信頼しているんですね」。

 生まれたのは2005年8月。妊娠23週の母みゆきさん(38)はまだおなかもふくらんでおらず、家電量販店の販売員としてバリバリ働き、倒れた。妊娠高血圧症候群。大阪府立母子保健総合医療センターで、急きょ帝王切開をした。

 購読されている方は、続きをご覧いただけます

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(転載ここまで)

ウェブの無料版には出ていない箇所ですが、生未さんが地域の保育園に通っていた時のエピソードがいい感じ。 『地域の保育園に通い始めると、同年代の子の声に反応して笑顔が増えた。歌も覚えた。車輪つきの歩行器も使いこなした。年長クラスでは唯一の女子で、いつも世話を焼かれてモテモテ。「お嫁さんにしたい」という男子も現れた。』 地域でともに学び、ともに育つことの豊かさが伝わってきます。

また、小学校の校長先生の「ハンディを持つ子とかかわりを持つのは、どの子にもプラスになる。学校全体が温かい雰囲気になるんです」ということばが心に残りました。

2012年4月21日 (土)

松井知事、私たちの声を聞いてください~教育2条例に対する障害当事者と保護者の意見(その4)

(その1) (その2) (その3) に引き続き、『「共に学び、共に生きる教育」日本一の大阪に!ネットワーク』が、大阪の教育基本2条例に対して、記者会見で発表した意見を掲載します。

今回(最終回)は、地域の学校と支援学校の両方を経験した保護者の立場から、支援学校を増設するよりも、地域の学校で障害のある子どもを積極的に受け入れてほしいという訴えです。

※文章のタイトルは、ブログ主の私がつけたものです。

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最初から支援学校に行きたいと思う保護者は、ほとんどいません

井村よしみ

 娘は、18歳で、最重度の知的障害があります。小中学校は、悩んで地域の学校に行き、高等部で支援学校に行きました。障害児のほとんどの保護者が、就学については、ものすごく悩みます。最初から支援学校に行きたいと思う保護者は、ほとんどいないと思います。では、なぜ、支援学校を選ぶのか?

支援学校の方が、
・ 同じ立場の子どもたちがいて、親子共々、肩身の狭い思いをしなくてもよいから。
・ 健常である子どもたちに迷惑かけなくてすむから。
・ 専門的なことをしてもらえると信じられているから。
・ 学習内容が楽しそうだから。

 けれど、私の娘が経験した地域の学校では、専門的といわれる学習もしてもらえたし、楽しい内容の授業も多くありました。そして、私自身が、入学時には気づかなかった子ども達同士の当たり前の関わりがそこにはあり、私自身が、子ども達からたくさん学びました。しかし、地域の学校に入学したけれど、しんどいからやっぱり支援学校に変わろうと思う、という話を聞くこともありました。それらは、地域の学校での先生方の障害に対する理解が不十分であることや、人員不足が原因なことばかり。

 また、支援学校に行ってからは、PTAの役員を行い、以下の課題があることに気づきました。
・ 支援学校卒業後に地域とどう関係をつくっていけばいいのか
・ 卒業後の事業所、および福祉施設や人材の不足。
・ 障害者の就労受け入れ。
・ 災害時の不安

 これらについて、ほとんどの保護者が不安に思っておられます。 

 これを聞いて、一般の方々は、どのように思われるのでしょうか? 支援学校が過密化となり、支援学校をもっと作る必要が出てきていますが、果たして、支援学校を増設することで、上記の根本的な解決となるでしょうか? しかも、建設運動をされているのは、一部の方だけです。保護者が願っているのは、結局のところ、わが子の過ごしやすい環境と、障害を、地域や社会でもっと理解してもらいたいということに尽きます。どうか支援学校を増設する前に、地域の学校がもっと積極的に障害のある子を受け入れたい!と示してください。支援学校に配置する人員を地域の学校に配置してください。また、娘の周りの子ども達が当たり前に対等に接してくれたように、一緒に過ごすことで、『障害』が、特別なことではないと理解できるはずです。障害のある人の理解を広めること、それが、公的な立場の人たちの役目であえると私は思います。

 理解が広がることで、福祉に携わる人は増え、障害者の雇用も促進されることでしょう。そして、地域でのバリアフリー化が進み、支えあいのしくみがもっとできるはずだと思います。

2012年4月17日 (火)

4/21(土)「どないなるねん!大阪の教育!① アメリカの現状と重ね合わせて大阪の教育を考える」の案内

大阪の教育2条例に関連して、茨木市で下記の学習会がありますので、ご案内します。

主催のサポートユニオンwithYOUは、吹田の退職教員の方々が中心になって立ち上げた地域ユニオンで、経済的に厳しい子どもや障害のある子どもの学習サポートにも取り組んでいます。

※サポートユニオンwithYOUのホームページ→http://www.withyou2011.com/

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【withYOUジャーナル】500円

どないなるねん!大阪の教育!① 
アメリカの現状と重ね合わせて大阪の教育を考える


斉可 尚代さん(毎日放送記者)

夕方の報道番組「voice」で取り上げられた「アメリカの落ちこぼれゼロ法」の取材を中心に、進行し始めた学区制の撤廃など大阪の教育を考え、大阪の未来図を提起してもらいます。

●4月21日(土)18:00~20:00

●サポートユニオンwithYOU (阪急茨木市駅3分ソシオⅡ)
 北改札口を出て、2階から西口へ。そのまま歩道橋を渡った先にあります。
 TEL/FAX 072-655-5415

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2012年4月11日 (水)

松井知事、私たちの声を聞いてください~教育2条例に対する障害当事者と保護者の意見(その3)

(その1) (その2)に引き続き、『「共に学び、共に生きる教育」日本一の大阪に!ネットワーク』が、大阪の教育基本2条例に対して、記者会見で発表した意見を掲載します。

今回は、高校生、受験生の保護者の立場から、「定員割れ」の府立高校の統廃合に反対する声です。

大阪では「定員内不合格者は出さない」というのが原則になっており、選抜試験で点をとるのが難しい知的障害のある生徒も、一般の府立高校に入学し、あたりまえの高校生活を送っています。

「定員割れ」の高校は、子どもを切り捨てることなく、障害のある生徒をはじめ、さまざまな課題をもつ生徒たちを受けとめ、一生懸命に向き合っているのです。そうした高校こそがある意味、本当の“学校”ではないかと私は思います。

※廣木さんの文章のタイトルは、ブログ主の私がつけたものです。

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定員割れで合格、高校で得がたい学びをしています!

豊髙文滉の母・豊髙明枝

 息子・文滉は、高校一年生です。自閉症で、知的障害に与えられる重度の療育手帳を持っています。テストの点数を取ることは難しいのですが、昨年春「定員割れ」で全日制の府立高校に入学できました。同じ年齢の生徒達の中で息子は大きな学びをしています。

 実は、息子は養護学校(当時)小学部に入学しました。同じような障害を持つ子ども達と共に少人数できめ細やかな指導を受けることが望ましい、いえ、小学校で普通の子らと共に教育を受けるのは無理、と親が思ったからです。しかし、学童保育で同じ年齢の子ども達の中で社会性を身につけていく息子の姿を見て、親の考えが間違っていたことを知りました。また、養護学校に行っていると、地域でのつながりができません。周囲で誰一人息子を知る人はなく、このまま大人になれば「危険人物」となるだろうと思いました。地域の小学校に相談に行き、四年からそこに通うことになりました。転校して半月もすると、「ふみ君!」「ふみ君のお母さん!」と皆が声をかけてくれます。中学校も当然地域の中学校に進学しました。

 高校も同じようにと望んだところ、思いがけなく「定員割れ」で入学することができました。話しかけられても返事ができない息子ですが、先生やお友達は大好きです。体育大会でははじめてトラックを一人で走りました。ノートの上に書かれたひらがなや漢字、アルファベットを見て、その下に文字を書くようになりました。文化祭では、「ふみ君のサポートをしたい」と二人の生徒が申し出てくれ、一言だけ言えばよい司会の役にしてもらい、舞台に立つことができました。「どうして高校に来たのか?」と驚いておられた先生方も、「こんなことができた」と小さな進歩をとても喜んでくださいます。

 人の学びや成長はそれぞれだと思います。中卒で働く人も多かった昔と違い、今高校は殆どの子ども達が通うところ、大人になる前の大切な学びの場です。「定員割れ」の学校だからこそ進学できる子ども達もいるのです。ここで学びたいと思うものを受け入れる、そんな場を残しておいてください。そこからこそ、しなやかな強さ、レジリエンスというものが生まれ出てくるのではないでしょうか。「定員割れ」の人気のない学校に来る生徒達のために、先生方は力をこめて教育を行っておられます。未来の可能性をそこに感じてください。「定員割れ」の学校を大切にして、なくさないでください。

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文滉くんが書いたメッセージ

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みんなと同じように高校生活を送らせてやりたい

廣木道心(自閉症児の父)

 自閉症で知的障害のある私の息子は発語が少なく、視線が合わない落ち着きがない多動児でしたが、地域の小・中学校に通学しました。地域の学校を選んだ理由は、息子は同世代の健常の子ども達その次に続く子ども達の中で仲間を作り、その中で生きていくことが最善だと考えたからです。寿命で考えれば親や先生など支援者は残念ながら先に亡くなります。障害がある子ども達は健常者の理解や支援がないと生きていけません。その理解や支援にもっとも大切なものは、設備面や環境を整えること以上に、多様性の違いを認め合える同時代に生きる「仲間」の存在だと感じています。

 この春、息子は義務教育を終えます。学校生活の中で様々な出来事がありましたが、先生方にご支援頂きながら、子ども同士が相互に支えあう刺激や影響力の凄さも感じました。多動な息子を押さえつけず肩車して面倒みてくれた先生、漢字や足し算を一生懸命教えてくれた先生、運動会のリレーで息子の分を補って走ってくれた足の速い子、息子が描く絵をほめてくれた「いきいき」の先生や子ども達、中学でいつも一緒に通学してくれた子、教科の連絡を書いてくれた子、テストを息子の得意な絵でできるようにしてくれた先生、「おーちゃん(息子のこと)が、頑張ってるから私も頑張るねん」と言ってくれた子もいました。おかげで息子はとても落ちつき、成長し、学校が大好きになりました。そしてみんなと同じように高校生活を送らせてやりたいと思い、前期で地域の一番近い高校へ受験をしました。

 大阪には知的障害児の特別支援枠の高校が数校ありますが、私の地域からは遠くて息子が自力通学できないのと、3名の定員に毎年3~5倍の希望者が殺到し、とても入学できる見込みがありませんでした。

 知的障害児は学力がないために、定員割れの高校へしか入学できない状況です。ほとんどの子どもが高校生という人生の一番多感な時期に障害のある子ども達と接する機会がなく大人になっているのですから、障害者への理解がない社会になっていくのは当たり前です。幼少時・青年時代に障害者と関わらずに大人になったとき、この国の福祉のあり方をリアルに考えられる人がどれほどいるでしょうか?

 前期受験の当日はいつもより頑張っていた息子ですが、結果は不合格でした。しかし、みんなで結果発表を見に行くときに保育所から中学校まで12年間一緒だった男の子が同じ学校を受けていて、不安だったからか、お互いに肩を組みながら歩いていく姿を見ながら「地域で生きてきた絆」を実感しました。

 能力を伸ばすためには学力競争も一つの方法かもしれませんが、教育において子どもの成長時に欠かせない大切なものがあることを忘れてしまっては本末転倒です。それは多様性の中で互いに刺激を与え合うことで生まれる「思いやりの心」や柔軟な思考を有した「生き抜く力」であり、そのことが社会が不安定になり、自分本位の人間に陥りやすいときにこそ、お互いを支え助け合いながら困難に立ち向かう「折れない心」を育てていくことに繋がっていくと感じています。

 今、息子が後期で願書を出した普通高校は定員割れをしました。与えられたチャンスを生かして、またそこで相互にいろんな出会いと学びがあるでしょう。しかし今後、定員割れの学校を、ただ単に数字だけで判断し統廃合してしまうようならば、それは教育行政としてあまりにも短絡的で先見性がない軽率な思慮の浅さを感じてしまいます。

 最後に一人の障害児の親の立場として、息子が自分らしく障害の有無に関わらず、共に学び共に生きていける社会環境になると信じて、この先も「命ある限り」サポートし、親子でいろんなチャレンジをしていきたいと思います。またそうした想いは私たち親子だけのものではなく、障害のある子どもを持つ親にとっては潜在的にもっている社会全体への切なる願いでもあると感じています。そんな「命がけで生きている親子たち」のためにも、教育の在り方を今一度ご考察頂けますよう何卒宜しくお願い致します。

2012年4月 8日 (日)

松井知事、私たちの声を聞いてください~教育2条例に対する障害当事者と保護者の意見(その2)

(その1)に引き続き、『「共に学び、共に生きる教育」日本一の大阪に!ネットワーク』が、大阪の教育基本2条例に対して、記者会見で発表した意見を掲載します。

今回は、障害のある子どもの保護者の立場から、大阪市の小中学校で進められようとしている学校選択制への疑問と不安の声です。

いま大阪市内の各区で、学校選択制について学校教育フォーラム(意見交換会)が行われていますが、こうした“声なき声”もしっかり受けとめてほしいと思います。

※F・Sさんの文章のタイトルは、ブログ主の私がつけたものです。

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小中学校が地域コミュニティーの最後の砦

大阪市在住  F・S

 大阪の小中学校に、たくさんの障害の有る子が普通学級に学ぶのを、皆さんご存知でしょうか。私も我が子の知的障害に気付くまでは、まったく知ることはありませんでした。

 毎日同じ教室に学び、支援学級籍の子も、健常児もお互い自然によく知り育ちました。
我が子も本来なら社会適応の難しい重度の知的障害です。毎日楽しく過ごす中、みんなの中で適応能力を伸ばし、成長してこれました。

 その中でも忘れられない事がいくつかあります。保育所で他のお母さんが私の子の対応改善を求め、抗議して下さった事がありました。私はそれを知らずに、卒園近い日に耳にしました。人の優しさ暖かさに励まされました。そして地域の小学校入学も迷い無くできました。

 小学校時代では、子供が一人で出かけてしまって、大勢のお父さんお母さん警察のかたも夜遅く探し回って下さり、見つかった時はみんなで大喜びした事が有りました。元気に戻って来れほっとすると共に、地域の人の素晴しさに感動しました。小学校に通って本当に良かったと思いました。

 PTA主催の親子遠足では、車椅子の子をお父さん達何人もが持ち上げて下さり、段差も困る事無く、ジャングルジムの助けも万全で遊べました。見ている私まで嬉しくなったものです。後日たくさんの方が「楽しかったわー!」と言って下さったのも、忘れられない思い出になりました。

 他県の大災害を目の当たりにして、防災訓練にも参加しました。場所も子供の通う学校で、たくさんの地域の人達とも会え嬉しく思えました。

 こんな中、公立小中学校の学校選択制を検討していると聞き、驚きました。もし学校選択制でみな別の学校になれば、こんな地域コミュニティーは何処で得られるのでしょうか?

 大阪の様な都会では、小中学校が最後の砦だと思えてなりません。勿論障害の有無など、遥かに超えた問題です。そして子供や障害者こそ近隣地域での支援が必要になるのではないでしょうか!ぜひともこんな一面も考慮して、学校選択制や大阪のご検討を、お願いしたいと思っております。

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学校選択制は誰のため?

前田 美貴代

 私の息子は、肢体不自由で車イスに乗って生活をしていますが、現在地域の小学校に通っています。

 保育園の時、近隣の保育園を7~8件廻りましたが障害を理由に受け入れて貰えず、仕方なく隣の区の保育園まで通っていました。家が遠かった為、保育園以外ではお友達となかなか一緒に遊べませんでしたし、近所に知り合いもできませんでした。そのため、小学校に入る時はお友達が誰もいませんでした。

 しかし、地域の小学校に入ると登校や下校もお友達と一緒だし、帰ってからもお友達が遊びに来るようになり、息子の生活をより間近に見る事により子供たちの中で息子に対する理解が深まっていきました。そして、そのお友達が家族に息子の事を話してくれるようで、買い物などに行っても私が知らない子や大人に息子は声をかけてもらえるようになりました。そうして、今では地域の方々にも見守ってもらいながら楽しく過ごしています。

 しかし学校選択制になると、保育園の時の経験から地域との関係が薄くなってしまうのではないかととても不安です。

 それにこの問題は、障害児に限ったことではないと思います。

 今までは、地域のPTAなどで声をかけあって挨拶運動や見守り活動を行って子供たちを地域で守ってきました。しかし、選択制になる事でそれらがなくなるのではと、周りの保護者からも不安の声が沢山あがっています。何のために、誰のために学校選択制を導入しようとされているのでしょうか?むしろ、子供たちのためにはデメリットの方が多いのではないでしょうか?

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