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2012年2月27日 (月)

「教育基本条例は何をもたらすか」~大阪の教育現場からの声

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2月26日(日)、阿倍野市民学習センターで行われた『教育基本条例は何をもたらすか~東京と大阪の教育現場から~』という集会に参加してきました(主催:「日の丸・君が代による人権侵害」市民オンブズパーソン、リブ・イン・ピース☆9+25)。

そこでのパネルディスカッションで、教育基本条例への不安と疑問を訴える大阪の小中学校の先生の発言がすごく胸に迫ったので、紹介したいと思います(走り書きしたメモからまとめたので、発言どおりではなく、聞きちがいもあるかもしれないことをお断りしておきます)。

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<小学校の先生から>

〇今、大阪で進められている「学力向上」とは、学力テストでいい点をとること。学校では、「とにかくいい点をとらせろ」と、そのための学習に追われている。いい成績がとれなければ、教育委員会から厳しい指導が入るので、やらざるを得ない状況がある。

〇しかし、現場の実態はそうはいかない。私が勤めている学校では、就学援助を受けていたり、生活保護を受けていたり、経済的に厳しい家庭が7割を占める。そうした家庭の子どもたちは、どうしても遅刻が多く、朝ごはんも食べていない。朝ごはんどころか、晩ごはんを食べていない子もいる。みんな覇気がなく、いつも「おなかがすいた、おなかがすいた」と言っている。そんな子どもたちに、教師はおにぎりを買ってやったり、家に行って夕食をいっしょに作ったり、朝、迎えに行ったりと、「生活も含めてかかわっていく」というのが、現場ではあたりまえになっている。それで問題が根本的に解決するとは思わないが、教師としてできることをしている。

〇子どもたち自身も、友だちの“しんどい”状態をよく理解していて、おたがいに認めあっている。いつも遅刻してくる子を迎え入れ、居場所が学校にできている。いろんな子どもたちがいるなかで、子どもたちどうしも向き合っていると感じる。

〇しかし、教育基本条例ができて、ますます「学力向上」が競わされるようになると、「教員は生活面にまでかかわるな」と、割り切っていく流れになるのではないかと危機を感じている。

<中学校の先生から>
〇若いころから、“しんどい”子をクラスの中心に据え、“しんどい”子に寄り添っていくのが大阪の教育だと思って取り組んできた。

〇クラスではいろいろと問題が起こったが、生徒たちは、「先生の力を借りずに、自分たちで問題を解決してきた」と胸を張っている。実は、教師として陰でいろいろと支えてきたつもりだが…。でも、そういう生徒たちの思いがとてもうれしい。

〇障害のある子で、なかなかクラスに入ることができない生徒がいた。合唱大会で、その子はすみっこで立っているしかないと思っていたが、いざふたを開けてみると、最前列のどまんなかで堂々と歌えていた。それは、練習中、子どもたちがその子の場所をいつも空けていて、来たら「ここやで」と声をかけていたから。そんなふうに、生徒は、教師の想像を超える力を発揮することがある。

〇「競争」よりも、人を助けたり助けられたりすること、一人でやるよりみんなでやる方が楽しいと、生徒たちは感じている。しかし、教育基本条例がもたらす競争と排除の環境では、そうした子どもたちの、助け合って自ら問題を解決しようとする力が阻害されるだろう。
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お二人の発言には、“しんどい”子に寄り添い、子どもが自ら育つ力を信じる大阪の教育を守りたい、という切実な思いがあふれていました。子どもたちと真剣に向かい合っているこうした豊かな実践を、教育基本条例はつぶそうとしているのです。いま、現場でがんばっている先生たちの声を、もっとみんなに知ってもらいたいと思いました。

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