話題の本

« 子どもたちが地域でともに生きる教育のために~来年度の大阪府の教育予算を求める市民署名 | トップページ | 08年新学習指導要領により、教育はどう変わるのか~10/16大阪教育研究会例会 »

2010年10月11日 (月)

「これ以上、障害児を分けないで!」 大阪市特別支援学校増設問題に対するアピール行動

3

10月8日(金)午前、大阪市役所前に、400人以上(主催者発表)の障害のある人たちと支援者が集まりました。

障大連(障害者の自立と完全参加をめざす大阪連絡会議)が呼びかけた、「大阪市 特別支援学校増設問題に対するアピール行動」。

これは、障害のある子もない子も、地域の普通学校で「共に生き共に学ぶ」教育を基本にしてきた大阪市で、その方針をくつがえすかのように、突然、特別支援学校(養護学校)の大規模な増設計画が打ち出されたことに抗議するものです。

障大連の主張は、記事の末尾に当日のアピール文を載せていますので、ご覧ください。

当日は、代表団が市教育委員会と協議している間じゅう、障害のある人たちが次々とマイクに向かい、地域から「分けられる」ことへの怒りや、障害の有無をこえて「ともに学び、ともに生きる」ことの大切さを訴えました。

みなさんのアピールを聴いて、私が強く実感したのは、障害当事者の立場からすれば、特別支援学校の増設は、絶対に許せない施策だということです。

これまで、障害のある人たちは、親元や施設や病院に閉じこめられ、一般社会とのかかわりを絶たれた暮らしを強いられてきました。それが、ここ数十年の間に、血のにじむような運動を経て、ようやく地域に出て、社会のなかで生きられるようになってきました。

それを今になって、障害のある子どもだけを一般の教育の場から分け隔てる特別支援学校をまた増やそうというのは、地域で生きたいと願うすべての障害のある人たちの意志を否定するのに等しいでしょう。

障害のある人たちは、「私たち抜きに、私たちのことを決めるな」と言い続けてきました。

学校教育の主役は、教師でもなく、保護者でもなく、ましてや役人や政治家でもなく、子ども自身です。子どもの思いによりそってみた時、はたして、ほかの子どもたちや地域社会から切り離されて生きたいと望む子どもがいるでしょうか。

平松邦夫市長にも、大阪市教育委員会の人たちにも、私が言いたいのは、「子ども抜きに、子どものことを決めるな!」と胸に問うてみてほしいということです。

Photo_2
大阪市役所南側遊歩道に400人以上が集結

1_2
市教委との協議に向かう代表団のみなさん

2_2
出発のなかまの会のみなさん

4_2
井上やすしさん

5_3
自立生活センター・あるるのみなさんの呼びかけでシュプレヒコール

6_2
バクバクの会のみなさん

7_2
北口昌弘さん

8_2
集会のしめくくり、「最後まで闘うぞ!」

9
午後から行われた記者会見

(当日のアピール文)
------------------------------------------------------

【大阪市はこれ以上、障害児を分けるな! ~私たちのアピール】

 私たち障大連は、どれほど重い障害をもっていても、地域で共に生きる社会の実現をめざし、活動を進めてきました。私たちは、大阪市での特別支援学校の増設に反対し、地域で共に学ぶ教育の充実を求めるアピール行動を行っています。

 大阪市は、ノーマライゼーションの理念に基づき、「地域で共に生き共に学ぶ教育」に先進的に取り組んできたところです。国でも共に学ぶ教育~インクルーシブ教育が議論され始めました。しかし、大阪市ではそうした流れに逆行して、特別支援学校の大幅な増設が計画され、障害児はまたしても地域から分けられていこうとしています。

 市南部と北部に2校新設、難波特別支援学校の大幅拡充など、850人分もの増設が計画されています。市の教育委員会では、障害児が増えて特別支援学校が教室不足になっていることや、特別支援学校の空白地域があり、スクールバスに長時間乗らなければならないことなどを増設の理由に上げています。

 しかし、特別支援学校の教室不足の大きな原因は、高等部にあります。地域の高等学校の門が非常に狭く、なかなか入れないから特別支援学校の高等部に集中するのです。
 地域の普通学校で障害児がもっと学べるようにしていけば、特別支援学校を増設する必要はありません。地元の普通学校への通学支援があれば、スクールバスに乗る必要もありません。
 私たちは、特別支援学校の何倍も多く障害児が学んでいる、地域の普通学校への対策を充実することこそが、「根本的な問題解決」になると考えます。

 私たち障害者は長く、障害があることを理由に、幼い頃から特別支援学校や入所施設に分けられてきました。分けられることによって私たちは、その後の生きづらさを抱えさせられてきました。幼い頃から分けられなけれぱ、みんなと一緒にもっと普通に生きることができたのです。今の障害児に同じ思いをさせないためにも、障害児を分けないで、共に生きる教育をもっと推進してほしいのです。

 特別支援学校の増設には多額の予算が投入されます。市の財政状況が厳しい中、分離教育に多額のお金を使うのではなく、共に学ぶ教育にもっと予算を投入するべきです。今後の教育施策の方向性を大きく左右する問題であり、もっと慎重に検討するべきです。
 大阪市はこれ以上、障害児を分けるのではなく、すべての障害児が共に学べることをめざし、インクルーシブ教育をもっと推進して下さい。みなさんのご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

« 子どもたちが地域でともに生きる教育のために~来年度の大阪府の教育予算を求める市民署名 | トップページ | 08年新学習指導要領により、教育はどう変わるのか~10/16大阪教育研究会例会 »

大阪府の教育」カテゴリの記事

コメント

どうして、特別支援学校の増設がいけないのか?
地域の学校の現状がまったくお分かりでないようです。
地域の学校に在籍さえすればよいのか?

私の子どもは、知的障害児で小学校は地域の学校に通っています。
しかしながら、体制が整っておらず、子どもは適切な教育を受けていません。

障害児は教室に入って、解らない授業を聞き、座ってさえいればOK。
それではいけないと思い、何年も話し合い、やっと5年生の時から、
1日1時間の取り出し授業を始めました。


また、発達障害のお子さんも多く、きちんとした対応を出来ない結果
教室に入れない子や、不登校のお子さんもいます。

発達障害のお子さんと、健常児のお子さんの間でトラブルがあった場合
ほとんど健常児が我慢させられるという指導になっています。

これでは、障害児はうっとおしいもの、めんどくさいものと教育している
ようなものです。
障害児に対しても、いけないものはいけないと指導しそれを納得させる指導力が無いのです。

このような中にいても、子どもの自立にはつながりません。
ですから、中学からは特別支援学校に通わせます。

地域の学校で学びその子の為になるのであれば、学べばよい
でも、特別支援学校でしか学べない子もいるのです。

増設に反対という事は、その子たちの教育を受ける権利を奪っているようなものだと感じます。

支援学校は、バラ色ではないよ~
うちは、高等部から支援学校に行ってますが、支援学校の中でできることの大半は地域の学校でできます。
でも、その逆に支援学校だからできないことは、いっぱいありますね。
教師の数は、多くても、地域の学校よりも全く足りていません。

発達障害のお子さんは、支援学校に入学できますか?
大抵は、断られますよ。
入学できたとして、高等部ですら教科書もないのに、国語や算数の学習は、ほとんどまともなことをしないのに、そんな学習内容に満足できるでしょうか?

その子達には、不登校になっても、行く場所がないのでは?

だったら、その中味を変えていくしかないんじゃないかな?
その中味を変えないで、支援学校をどんどん増設するなんて、おかしくない?
本当は地域の学校に行きたいけど、支援学校を選んだ!という保護者の声は、たくさんたくさん聞きます。
かといって、ひとりで学校内でがんばるのもすごくしんどい。だから、一緒に活動しませんか?
地域の学校に行きたい人が、支援学校ではなく地域の学校へ行けるように・・・。

支援学校を増設することでは、絶対に解決にならないですよ。

とにかく自分の人生を自分で決めさせてほしい。
後で後悔しても遅い。普通高校へ行こう。普通高校、自由で楽しい。
先生がたを協力に導くのは親次第。親の手腕にかかっている。
支援学級・支援学校…障害のある子どもたちだけを集めた「特別な場所」で一般社会とは大きく異なっていて、逆に生きづらい場所だった。

どの親も支援学校、地域の学校、どちらに行こうが子供にとって良いほうを考えて、悩みながら選択しているのは、間違いないでしょう。
ただ、地域の学校を選べなっかったのは、不安要素が拭い去れなかったところもあるのではないでしょうか。
自分の言葉で自分の気持ちを言い表すことができないと、障害があるなしかかわらず、普通学校は厳しいところがあります。
トラブルがあっても見えにくい。子供本人の訴えでようやくわかることも。
いずれ社会に出るのだから、厳しさを知らなくてはと言うこともわかりますが、出るまでにつぶされても困るというのもあります。
だからといって、支援学校が100%良いとも思えません。
でも必要としている親子がいるのも現状。
親の手を煩わせることのなく、安心してどの子も通える学校が存在できるようになって欲しいものです。
親次第、親の手腕とか言われるのは御免です。

トラブルがあっても見えにくいのは、断然、支援学校の方です!!
通わせていましたが、中の様子が、参観の時以外は全く見えてきません。

本当に必要としている親子がいたとしたら、今まである支援学校だけで十分事足ります。一般の学校に行きたいのに支援学校を選択せざる得ない人も沢山おられます。うちもその一人でした。そのせいで、過密化しているんですよ!
なのに、わざわざ増設することで過密化を解消できてよかった!なんてこと、おかしいでしょ?

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/503803/49702191

この記事へのトラックバック一覧です: 「これ以上、障害児を分けないで!」 大阪市特別支援学校増設問題に対するアピール行動:

« 子どもたちが地域でともに生きる教育のために~来年度の大阪府の教育予算を求める市民署名 | トップページ | 08年新学習指導要領により、教育はどう変わるのか~10/16大阪教育研究会例会 »

フォト

もうひとつのブログもご覧ください!

2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31