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2010年10月18日 (月)

「人間の価値は能力や業績とは無関係である」~イギリスのインクルーブ教育の9原則

何と力強く、気高く、美しいことばたちでしょうか。

10月11日(月・祝)、子ども情報研究センター主催の「イギリス報告会」で、<インクルーシブ教育の9原則>というのを教えていただきました。

これは、イギリスで、どんな障害がある子どもも地域の普通学校で学ぶことをめざして活動している全国組織、「統合教育同盟(Alliance for Inclusive Education 、略称:ALFIE)」 (※日本でいうと、「障害児を普通学校へ・全国連絡会」みたいなもの?) が掲げているものです。

その9原則とは─。

□人間の価値は能力や業績とは無関係である。

□すべての人間は感じ考えることができる。

□すべての人間は意思を伝え聴いてもらう権利がある。

□すべての人間はお互いを必要としている。

□真の教育は真の関係性の中でだけ行われることができる。

□すべての人間は同年代からの友情と支援を必要としている。

□学習上のすべての進歩はできないことの上にではなくできることの上に達成される。

□多様性はすべての活動している制度に活力を与える。

□協力は競争より重要である。

私は、これを読んで、胸が熱くなりました。「自分が考えてきたことは、まちがっていなかったんだ…」と。

“できない”からと生きる価値を否定しようとする世間一般の価値観にあらがい、障害のある人もない人もともに生きる社会を実現しようと活動している人たちは誰しも、この原則にぐっとうなずき、背中を押される気がするのではないでしょうか。

はるか遠く、海の向こうの人たちが発したことばが、こんなに心に響くなんて。

この9原則を紹介してくださった堀正嗣さんによると、イギリスの障害者運動では、アメリカや日本でよくいう「Independent Living(自立生活)」ではなく、「Inclusive Living(共生生活)」を主張しているのだとか。

その基本にあるのが、「自立している人間なんて一人もいない。人間はみんな、相互に依存しあっている」ということ。だから、「自立」をめざすのではなく、「共に生きる」ことめざす。自分にかかわる人たち、地域の人たち、社会のいろんな人たちを巻きこんで、変えていこうという考え方なのだそうです。

こういう考え方も、障害のあるパートナーとともに生きている私には、深く共感できるものでした。

自分の印象に残ったことだけをここでは書きましたが、報告会の全体の内容について、「みんなでつくる学校 とれぶりんか」のブログで、とよたかさんが詳しくレポートされていますので、そちらもご参照ください。
http://treblinka.seesaa.net/article/165930929.html

P1070326
報告する堀正嗣さん

P1070327
「Inclusive Living(共生生活)」を掲げる障害者団体

P1070329
「統合教育同盟」「障害児協議会」が発行しているパンフレット。
日本の団体よりデザインに気合が入っている印象です。

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