豊中「インクルーシブ教育を考えるシンポジウム」レポート-3
第1部では、弁護士の大谷恭子さん(=写真)が、≪国連『障害者権利条約』がめざすもの~「ともに生き、ともに学ぶ」教育のこれから~≫と題して講演。
大谷さんは、内閣府の障がい者制度改革推進本部の下部組織、「障がい者制度改革推進会議」のメンバーのひとりです。
その立場から、推進会議の現在の動きについて、初めに説明されました。
それによると、推進会議は、障害者権利条約を批准するにあたって、国内法を整備する(権利条約と国内の法的な状況を一致させる)ための作業を行っているということです。
月2回のペースで会議が行われ、すでに第1回(1月12日)、第2回(2月2日)が開催ずみ。今後、2月15日(月)に第3回、3月1日(月)に第4回が行われます。
8月末までに基本的な政策をまとめる予定になっており、現在、「障害者基本法」「(障害者自立支援法に代わる)障害者総合福祉法」「差別禁止法・虐待禁止法」の3つの法律について議論が進められているそうです。
上記の法律のうち、インクルーシブ教育に関わるのは障害者基本法と差別禁止法。大谷さんは、第2回(2月2日)の障害者基本法についての議論の中で、教育分野において、下記の5点を規定するよう意見を提出されました。
①障がいのある人は障がいを理由に差別を受けることなく教育を受ける権利を有している。
②障がいのある子どもは自己の住む地域社会で障がいのない子どもと分け隔てられることなく教育を受ける権利を有し、地域の小中学校に学籍を有し、就学することを保障され、これは高校以降の教育についても準用される。
③障がいのある人(子ども)は個人の必要に応じ合理的配慮と支援が保障される。
④障がいのある人(子ども)は、特別支援教育を希望するときにはそれが保障され、障がいのある人(子ども)もしくは保護者の承諾なくして強制されることはない。
⑤盲、盲ろう、ろうの子どもの教育は、個人にとって最も適切な言語並びにコミュニケーション手段によってなされることを保障する。
さらに、今後の差別禁止法の議論にあたっては、障害者権利条約に照らして、教育条項でどんなことが差別に当たるのかを具体的に提起していくつもりとのことです。
大谷さんは、「次から次に、きちんと提言していくことが私の役割だと思っている。それは現場のみなさんの実践があったうえでの提案。私が推進会議で提案・提言し続けることの援護射撃をしていただきたい」と会場の参加者に呼びかけました。
※筆者注:障がい者制度改革推進会議の動きについて詳しくは、内閣府政策統括官(共生社会政策担当)の下記ホームページをご覧ください。http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/kaikaku.html#kaigi
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