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2010年1月 4日 (月)

朝日新聞 『公立高に「分教室」倍増』 記事に疑問-2

これは疑問というよりも、誤りとして指摘しておきたいと思います。

朝日新聞の記事の趣旨は、障害のある子とない子の交流を進めるため、特別支援学校(養護学校)の分教室、分校を一般の公立高校内に設置する動きが広がっている、というものです。

それを受けて、大阪本社版の社会面では、島根県と並んで、大阪府の取り組みが下記のように伝えられています。

 高校で障害のある子とない子がともに学ぶ取り組みは、大阪が草分けだ。府教委は分教室の導入に先駆け、01年、府立高校4校に知的障害者向けの特別入学枠を全国で始めて設けた。学力試験を課さず、面接などで選抜する。

 06年に「知的障がい生徒自立支援コース」として制度化し、コース開設校は09年度までに計11校に増えた。

そして、実例として、府立柴島高校の「知的障がい生徒自立支援コース」(以下、「自立支援コース」と略します)で学ぶ生徒のことがとりあげられています。

こんなふうに書かれたら、読者はどう受け取るでしょう。特別支援学校の分教室、分校を設置する動きの一環として、「自立支援コース」があるのだと理解するのではないでしょうか。

しかし、それは大きな誤りです。

特別支援学校の分教室、分校の生徒は、あくまでも籍を置いているのは特別支援学校であり、一般高校には“お客さん”として来ているに過ぎません。(言ってみれば、派遣社員です。)

これに対して、「自立支援コース」の生徒は、コースとしては特別枠ですが、その高校のれっきとした正式な生徒です。(言ってみれば、正社員です。)

「自立支援コース」は、「分教室の導入に先駆け」て設けられたものではなく、両者はそもそも、存在基盤が全くちがう制度なのです。そして、ともに学ぶ「ノーマライゼーション」として、どちらが自然な形かというと、答えは明らかだと思います。

記者の方は、このことを理解されていないのか、それとも、わかったうえであえて誤解されるような書き方をされているのか、どちらなのでしょう。

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