橋下“教育改革”って…?

2008年12月12日 (金)

橋下徹知事の暴挙~納得できない! 非正規職員のクビ切り~

 「去年の今ごろは、何の心配もなく、クリスマスの季節を楽しんでいたのに…」

 大阪府庁の玄関前で座り込みながら、勤続6年目の非正規職員の女性は、冬空を見上げてくちびるをかみしめた。

 前回に引き続き、大阪府立高校の非正規職員の解雇問題について書く。

 346人の非正規職員は、 学期ごと契約のパート職だが、自然に10~30年と更新を続けて働いてきた人も多い。それが今年になって、いきなり来年度からのクビ切り通告。生きる糧を奪われ、その後の生活保障は全くない。 

 この問題を12月府議会で取り上げてもらおうと、非正規職員と支援者たちは、9日・10日の2日間、府庁前で座り込み抗議行動を行った。民間企業で派遣切りにあっている人、障害者雇用の拡充を求めて運動している人も合流した。

 10日の行動を取材した。冒頭の勤続6年目の女性は、しみいる寒さに身を震わせながら、こう語ってくれた。

 「教育の一端を担っているという思いで必死に働いてきたのに、府の姿勢は、人としての尊厳を無視する行為です。非正規職員は40~50代の男性が多く、シングルマザーで、この収入だけで生計を立てている人もいます。そうした人たちにとっては死活問題。この不況下で、新しい仕事が見つかるでしょうか? 再就職のあっせんもせず、何の責任もとらずにクビにするなんて、許されることではありません」

 理科の実験助手を担当し、教師とともに生徒の指導にあたっている彼女。「実験を通して生きた授業を行い、生徒たちが喜ぶ顔を見られるのがうれしい。この仕事が好きで、この仕事しかないと思って続けてきました」と、熱っぽく語る。

 こんな意欲をもった人材を、なぜ辞めさせなければならないのか。

 今回の解雇が強行された場合、府立高校で現役職員がクビを切られる初のケースになるという。非正規雇用の人たちの労働環境が社会的問題となり、国をあげて改善に取り組まなければならないこの時期に、自治体が率先して非正規職員を切り捨てるとは、非常識のきわみだ。

 “府民の声”をすぐ引き合いに出す橋下徹知事。僕は大阪府民として、今回の暴挙に「NO!」と言う。同じく府民のあなたは、どうだろうか。

*(写真上・中)府庁前座り込み行動に参加した非正規職員と支援者たち

*(写真下)「河内谷さんとともに視覚障害者の雇用を実現する会」の河内谷 収さんも行動に参加した 

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2008年12月10日 (水)

橋下徹知事の暴挙~子どもの教育環境より、イルミネーションが大事か~

 このプログのテーマから少しそれるが、あまりに腹立たしいので書く。橋下徹・大阪府知事が教育現場に行おうとしている暴挙についてだ。

 橋下知事は、府立高校で働く「非正規職員」の全員解雇を打ち出している。一般にあまり知られていない事実だが、大阪の府立高校では、各校に2~3人の非正規雇用の職員が配置されている。府全体で、その数346人。

 来年度から、この制度を廃止するのが知事の方針だ。理由は財政難だからだという。しかし、346人が学校から去れば、子どもたちの教育環境は確実に悪化する。

 そもそも非正規職員の制度は、府立高校の人手不足に対応するためにつくられたもの。その職種は、授業で使う教材・プリントの印刷要員だったり、理科の実験や家庭科の実習のアシスタントだったりと、さまざまなのだが、いずれも、教師の仕事を後方支援している貴重な戦力だ。

 いまの忙しい学校現場で、教師は、非正規職員の支援があってこそ、生徒たちと向かい合う余裕を何とか確保できている。生活上の深刻な課題を抱えた生徒が多い高校では、非正規職員が生徒たちの相談に乗り、教師とともに必死で学校生活を支えているケースもある。

 「教育日本一」をめざすといいながら、教育体制を支えるスタッフを切り捨てる理由がわからない。非正規職員が去った後、残る膨大な作業負担にどう対応するか、その策も見えない。知事とともに、これから学校現場はさまざまな新しい試みにチャレンジしていかなければならないのに、そのための足腰を弱めてどうするのか。

 財政難だからやむを得ないという。しかし、来年度以降に知事が実施しようとしている「御堂筋イルミネーション」の事業費は、10~20億円と見込まれている。これに対して、346人の非正規職員を雇うのに必要な費用は、年間約5億円にすぎない。イルミネーションの規模を縮小するだけでも、十分まかなえるはずだ。

 昨日(12月8日)、イルミネーションの実証実験が始まり、御堂筋のイチョウ並木22本に華々しく灯がともった(この実験だけでも、3746万5000円の予算が計上)。この場で、非正規職員と支援者は抗議行動を行った。通りすがる人にビラを配り、税金の使い方のおかしさを声をからして訴える。

 視察に現れた橋下知事は、その姿を一顧だにせず、イルミネーションの意義を報道陣に得々と語っていた。彼にとっては、子どもたちの教育環境を守ることよりも、イチョウの木を光で飾りたてる方が大事らしい。どちらが大事かは、議論するまでもなく、誰にでもわかる結論だと思うのだが。

 そしてマスコミもまた、抗議行動をしている人たちの話を聴こうともしない。知事の周りに群がってコメントを取り続ける。翌日の朝刊は、実証実験の礼賛の嵐だった。両論併記が客観報道の原則だったはずだが…。346人がこのまま解雇されて、学校現場が荒廃してしまったとき、あんたら、責任とれるのか。

 非正規職員と支援者は、9日(火)・10日(水)、府庁前で座り込み抗議行動を実行中。より詳しく知りたい方は、下記ブログを参照してください。 http://yatoidome.blog44.fc2.com/

*写真は、当日の抗議行動の風景。寒風が吹きすさぶなか、華々しいイルミネーションの下で、非正規職員と支援者たちは解雇の不当さを訴え続けた。

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